クラウド会計ソフト「freee」を使ったA8.netアフィリエイトの仕訳方法について記事投稿します。
今回の投稿は個人的な備忘録も兼ねています。簿記的な観点での仕訳方法についてはネット上に多く記事を見かけますが、それをツール目線に落とし込んだものがあまりなかったので最初のうちは勝手がよくわかりませんでした。

仕訳はわかったけど、ツールのどこをどう操作すればいいの?
freee(フリー)使って毎月の売り上げ登録を行いたい方向けの記事になります。
A8.netでアフィリエイトやセルフバックで一定の収益が出始めている人は確定申告の準備を始めましょう。
アフィリエイトは成果が確定してから売上登録する

アフィリエイトをやっていると「発生」やら「確定」やらといったキーワードを耳にします。
- 発生時点発生主義
アフィリエイトでよく言われる「発生」という概念は、サイトに来た読者がリンクをクリックして商品やサービスを購入した時点で計上されます。
- 確定時点実現主義
発生したオーダーのうち、すべてが「確定」されるわけではなく、有効な購入のみが「確定」されます。ここで報酬を得る金額が確定します。まだ、報酬は振り込まれていないのでいわゆる「売掛金(未払金)」の状態です。
- 入金時点現金主義
その後、ASPから銀行口座に入金されます。
商品やサービスを購入しても成果条件になっていない、あとでキャンセルされた、ほかのサイトで自分のサイトより後で同じアフィリエイトリンクを踏んでいた…などの理由で「発生」した案件であっても後で「否認」されることがあります(闇の理由もありそうだけど…)。
セルフバックしたものも同じ管理画面でカウントされます。当月または翌月に確定してくるのでしっかり確認しましょう。
手持ちのサイトで旅行ジャンルを扱っていますが、発生から確定までが非常に長いです。1か月、2か月なんてざら。なので忘れたころ、数か月後に収益があがってくるなんてこともあります。
どのASPでもそうですが、確定した報酬のみを毎月記帳することになります。
A8.netアフィリエイトの実際の仕訳方法
- ステップ1月始めに前月の確定報酬をfreeeに登録する
「取引の一覧・登録」から確定売り上げを登録します。
freee上の仕分け 発生日 借方 貸方 勘定科目 金額 税区分 勘定科目 金額 税区分 (月の最終日) 売掛金 (金額) 対象外 売上高 (金額) 課税売上10% - ステップ2銀行に報酬が振り込まれる
a8の場合は、報酬合計が1,000円(税込)、あるいは5,000円(税込)に達したら振り込まれます。注文が広告主から承認された月の翌々月15日に登録口座に報酬が振り込まれます。
A8では振込手数料がかかります。ゆうちょ銀行が一番安く、他行宛の振込はかなり高いです。
- ステップ3銀行口座の明細とステップ1の明細を関連付ける
freee上の仕分け 発生日 借方 貸方 勘定科目 金額 税区分 勘定科目 金額 税区分 (振り込まれた日) 銀行名 (金額) 対象外 売掛金 (金額) 対象外
ステップ1:月始めに前月の確定報酬をfreeeに登録する
月の最初の作業として、前月分の売り上げをfreee(フリー)に登録します。
A8の場合は毎月1日の夕方くらいに前月分が確定してきます(午前中は集計中表示になることが多い)。収益が確定したら登録を忘れないうちに会計ソフトに登録します。実現主義に基づき、振込を待たずに売上登録します。
A8.netの成果報酬レポートを確認する
A8の管理画面にログインして、成果報酬レポートを開きます。成果報酬レポートを月別にして前月分の「確定報酬額・税込」の金額を確認します。この金額を freee 上に登録します。

freeeに登録する
freeeの「取引一覧・登録」から売上を登録します。

収入・支出 | 「収入」を選ぶ |
---|---|
決済 | 未決済 |
期日 | 空欄 |
発生日 | 月末 |
取引先 | 株式会社ファンコミュニケーションズ |
管理番号 | 空欄(任意) |
勘定科目 | 売上 か 雑収入 |
税区分 | 課税売上10% |
金額 | (確定した金額) |
品目・部門・メモタグ | インターネット広告(任意) |
備考 | (任意) |
ステップ2:銀行に報酬が振り込まれる
A8から登録した銀行口座に対して振込があります。振込レポートの金額と差異がないか確認しましょう。
A8は最大手ASPということで振込手数料が非常にシビアです。
ほかのASPでは無料が多いのですが、アフィリエイト市場はA8が牛耳っているという背景からか、手数料を値引く理由がないんでしょうね… ゆうちょ銀行が最も安く66円〜、ほかはかなりの費用が掛かります。
a8には成果報酬の支払方法を利用者が自身で選べます。
- 5,000円支払方式
- 1,000円支払方式
- キャリー・オーバー方式
提携時は確か、1,000円支払方式あるいは5,000円支払方式がデフォルトだったと記憶しています。
知らないでゆうちょ以外の銀行口座を登録すると、かなりの手数料を差し引かれて銀行に振り込まれてしまいます。ゆうちょ銀行がまだない方は一旦、キャリー・オーバー設定を行い、支払を先延ばしにしてもらいましょう。


最近、エーハチに屈してゆうちょ銀行に口座作りました…
ステップ3:銀行口座の明細とステップ1の明細を関連付ける
freee上で振り込みを受けた口座の明細画面に移動します。

▲ 「登録待ち」状態の対象明細を探します。

▲ ここで売上登録をする必要はありません。ステップ1ですでに売上登録が行われているので、その明細とこの振込情報を紐付けます。
「未決済取引の消し込み」タブを選んで処理します。「未決済の取引から選択する」を押してステップ1で登録した明細を探します。

▲ 今回、2020年2月分の売上が4月15日に振り込まれたわけですが、手数料を勘案しても金額が合いません。
これについては後述しますが、確定後に「1,100円」が余分に振り込まれています。A8上では調整金額と呼ばれます。
私は以下の通り処理しました。

発生日 | (振り込まれた日) |
---|---|
取引先 | 株式会社ファンコミュニケーションズ |
管理番号 | 空欄(任意) |
勘定科目 | 売上 か 雑収入 |
税区分 | 課税売上10% |
金額 | (a8上の調整金額) |
品目・部門・メモタグ | インターネット広告(任意) |
備考 | (任意:支払調整額とか) |
▲ まず、余分に振り込まれた金額を登録します(事前にa8で調べます:後述)
発生日 | (振り込まれた日) |
---|---|
取引先 | 株式会社ファンコミュニケーションズ |
管理番号 | 空欄(任意) |
勘定科目 | 支払手数料 |
税区分 | 課対仕入10% |
金額 | (a8の振込手数料) |
品目・部門・メモタグ | (任意) |
備考 | (任意) |
▲ 次に振込手数料を「控除・マイナス行」として登録します。私はゆうちょ銀行を振込先にしており、手数料は66円です。

▲ 入力できたら「登録」で確定します。
こんな時は?(後から気づいたメモ)
取引一覧に登録した金額と実際の振込金額が合わない場合
非常に稀ですが、成果が確定した後でも金額が合わないことがあります。今回の記事で起きた差異は以下が原因です。

▲ 取引一覧に登録した確定金額と実際の振込金額が異なる場合は、A8の管理画面にログインして振込レポートを開きます。「調整金額」という項目があり、ここがゼロ以外でないか確認します。
まとめ
登録作業としてはコツを押さえれば簡単です。あとは売上が伸びていってくれれば…
初心者でも使いやすい会計ソフト「freee(フリー)」
私は確定申告に向けて、クラウド会計ソフト「freee」を選びました。
日常的に、会計的な業務に触れる機会がほとんどなく、簿記も馴染みがない。個人事業の収支をエクセルで管理できるかとても不安でした。
そんなときに、freeeを知りました。
銀行やクレジットカードとの連携機能が非常に強力、インターフェースも洗練されていて使いやすいです。ちょっとした仕訳くらいならスマホからでも出来ちゃいます。
現在はスタータープランを使用中。
操作でわからないことはメールで問い合わせすることができます。
最初の確定申告はわからないことだらけです。そんなときにツールの使い方で迷いたくない。有償ソフトを選んだ理由の半分くらいは誰かに聞ける環境が欲しかったから。