【データポータル】円グラフ・ドーナツグラフの作り方。オプション詳細解説。

【データポータル】円グラフ・ドーナツグラフの作り方。オプション詳細解説。データ可視化

データポータルを使った円グラフ(ドーナツグラフ)の作り方を記事投稿します。

データポータルでは、円グラフとドーナツグラフを簡単な操作で作ることができます。基本、グラフ挿入するだけなのですが細かいオプションがわからず、かゆいところに手が届かないという人もなかにはいると思います。

今回の投稿で、データプロパティ、スタイルプロパティの詳細を含めていじり方を記事投稿します。

スポンサーリンク

データポータルの円グラフ(ドーナツグラフ)

2種類の円グラフを作ることが出来ます。

【Googleデータポータル】円グラフ・ドーナツグラフの作り方(円グラフ・パイチャートの例)
円グラフ(パイチャート)の例
【データポータル】円グラフ・ドーナツグラフの作り方(ドーナツグラフの例)
ドーナツグラフの例

1つのディメンションと1つのメジャーで作ります。

単純な操作では階層化はできない仕様です。スタイルプロパティを駆使すれば、複数のグラフを組み合わせることで擬似的に階層構造を表現することは可能です。

データポータルの円グラフの特徴
  • 2種類の円グラフ(穴ありなし)
  • 1つのディメンション、1つの指標で作る
  • ディメンションが分類になり、指標で割合が決まる
  • 円グラフの区切りはスライスと呼ぶ
  • スライスはディメンションの数に応じて10個まで自動生成される
  • ディメンションが10個以上あるときは、最後が「その他」でざっくり処理
アンナ
アンナ

ディメンションってなに?っていう人はBIツールの基礎概念がかけているわ。次の記事を読みましょう。

統計学の世界では嫌われる円グラフ

【Googleデータポータル】円グラフ・ドーナツグラフの作り方(統計学では嫌われる円グラフ)
統計学では嫌われる円グラフ

私は、データポータルとは別にBIツールとして有名なTableau(タブロー)を職場で使っています。Tableauのセミナーや講習でまず言われるのですが、Tableauでは円グラフを推奨しないと言われます。

これは統計学者一般に言えることのようで、円グラフの情報伝達能力や人間の割合認識能力が影響しているようです。

統計学者は、円グラフを情報伝達能力が低いとする傾向がある。円グラフはビジネスや報道ではよく使われるが、科学分野ではあまり使われない。理由の1つは、棒グラフなどに比べて個々の領域の大きさを比較するのが難しいためである。


~(中略)~


ベル研究所の研究によると、人間による角度の比較は長さの比較ほど正確ではない。このことは右の図で示すことができる。3つの円グラフとその下にそれぞれ同じデータから描画した棒グラフがある。円グラフでは各領域の大小比較が困難だが、棒グラフでは容易に大小比較できる[8]。しかし、目的が合計(円全体)と各領域(扇形)の比較で、各領域が全体の25%か50%なら、円グラフの方がわかりやすい。

Wikipedia「円グラフ」

テレビでいいように使われる円グラフ

科学分野では積極利用されない円グラフですが、書籍・雑誌、報道ではよく見ますよね。最近、不思議な円グラフを時おり見かけることはないでしょうか。

なんと印象操作専用ツールが。犬HKはこれを使っていたのか。

データポータルを使われる方は、正しい用法で使いましょう。

スポンサーリンク

円グラフ(ドーナツグラフ)の作り方

以下、いずれかの方法です。

【Googleデータポータル】円グラフ・ドーナツグラフの作り方(円グラフ、ドーナツグラフを挿入する)
円グラフの挿入

上部の「挿入」メニューから円グラフを選択して挿入します。

この場合は、デフォルトで円グラフ(パイチャート)が出来上がります。スタイルからあとでドーナツグラフへ変更することも可能です。

【Googleデータポータル】円グラフ・ドーナツグラフの作り方(円グラフ、ドーナツグラフを挿入する)
グラフを追加から円グラフを選択

二つ目の方法は、グラフを追加から挿入する方法。こちらの場合は、円グラフかドーナツグラフかを挿入時点で選べます。

データプロパティ

ディメンションを変更する

【Googleデータポータル】円グラフ・ドーナツグラフの作り方(ディメンションを変更する)
最初に目的のディメンションに変更しましょう

▲ グラフ追加したら、最初にディメンションを目的のものにしておきます。ディメンションを選ぶことで目的の分類を表示することができます。

指標を変更する

【Googleデータポータル】円グラフ・ドーナツグラフの作り方(指標を変更する)
次に指標を変更しましょう

▲ 指標が複数あれば、意図しないものとなる場合があります。その場合は目的に適った指標を選びます。

指標の集計方法を変更する

集計って合計、平均、最大値、最小値など指標をどういう観点で数え直すかという概念です。

【Googleデータポータル】円グラフ・ドーナツグラフの作り方(指標の集計方法が「自動」となって変更できない例)
指標の集計方法が「自動」となって変更できない例

Googleのサービスから取ってくるアナリティクスやサーチコンソールをデータソースとして使うと、集計方法が「自動」となって変更できない仕様のようです。

【Googleデータポータル】円グラフ・ドーナツグラフの作り方(集計方法を選択できる例)
指標の集計方法を選択できる例

自分で作ったスプレッドシートとかだと選べる余地があります。

日付範囲を変更する

【Googleデータポータル】円グラフ・ドーナツグラフの作り方(日付範囲を変更する)
日付範囲を変更する

▲ 円グラフを放り込んだ時は日付の期間がデフォルトで自動(過去28日間)になっています。期間は任意で変更することができます。

期間設定オプション
  • 絶対指定(任意の期間)
  • 過去7日間
  • 過去14日間
  • 過去28日間
  • 過去30日間
  • 今日
  • 昨日

フィルターを適用する

【Googleデータポータル】円グラフ・ドーナツグラフの作り方(フィルターを適用する)
フィルター設定

円グラフ・ドーナツグラフの表示内容を任意フィールドでフィルターすることができます。

「フィルタを追加」→「フィルタを作成」で設定画面が表示されます。

【Googleデータポータル】円グラフ・ドーナツグラフの作り方(フィルターを適用する)
フィルターの詳細設定

▲ エクセルとは画面は異なりますが、使い勝手は同じです。

フィルター設定オプション
  1. 名称
  2. データソース(一つで作業していれば指定不要)
  3. 一致条件 or 除外条件
  4. フィールド
  5. 条件
    • 次に等しい(=)
    • 含む
    • 次で始まる
    • 次と一致する正規表現
    • 次を含む正規表現
    • 次に含まれる
    • nullである
  6. 条件に一致させる「文字列」を入力する
  7. 複数条件にしたければ、OR/AND演算子で「1.〜6.」を繰り返す

インタラクション(対話インターフェース)

【Googleデータポータル】円グラフ・ドーナツグラフの作り方(インタラクションを設定する)
インタラクション設定

インタラクションは、グラフ閲覧者向けの操作インターフェースとなります。

一定の対話インターフェースを用意することで、レポート閲覧者自身で分析できる環境を提供します。

【Googleデータポータル】円グラフ・ドーナツグラフの作り方(インタラクションでフィルターを適用している例)
インタラクションでフィルターを適用している例

「フィルタを適用」はBIツールによくある機能です。円グラフ・ドーナツグラフの項目を選択することで他のグラフのフィルターとして使います。

【Googleデータポータル】円グラフ・ドーナツグラフの作り方(インタラクションで並べ替えを適用している例)
インタラクションで並べ替えを適用している例

「並べ替えを有効にする」では、指定しているディメンションに応じた並べ替えオプションを提供します。

【Googleデータポータル】円グラフ・ドーナツグラフの作り方(インタラクションから円グラフデータのダウンロードが可能)
円グラフデータのダウンロードが可能
【Googleデータポータル】円グラフ・ドーナツグラフの作り方(円グラフの実際のデータ)
実際のデータ

円グラフの元となっているデータをCSV、Excel、Googleスプレッドシートでダウンロードすることも可能です。

今回、データ元はサーチコンソールを使っていますが、全てのデータがダウンロード対象というわけではなく、あくまで円グラフを構成しているデータのみが対象です。

スタイルプロパティ

スライス(分類数)を制御する

スライスとは、円グラフを構成する分類数です。デフォルトは10となります。「スライス数>ディメンション項目数」であれば全てが表示されて、「スライス数<ディメンション項目数」だと10個目が「その他」扱いとなります。

配色を変更する

円グラフの配色オプション
  • 単一色
  • 円グラフの順序
  • ディメンションの値

円グラフの配色はデフォルトでは、「ディメンションの値」となっています。これは他のグラフを作った場合でも同色が使われるようにするための設定です。

【Googleデータポータル】円グラフ・ドーナツグラフの作り方(円グラフの配色設定:単一色)
単一色の例
【Googleデータポータル】円グラフ・ドーナツグラフの作り方(円グラフの配色設定:円グラフの順序)
円グラフの順序の例
(左から右へ指標が多い順で並んでいる)
【Googleデータポータル】円グラフ・ドーナツグラフの作り方(円グラフの配色設定:ディメンションの値)
ディメンションの値の例
(他のグラフと統一色にすることができる)

ドーナツ中心の大きさを変更する

【Googleデータポータル】円グラフ・ドーナツグラフの作り方(円グラフのドーナツ中心の大きさを変更)
ドーナツ中心の大きさを変更

配色設定の下の方にドーナツ中心の大きさを変更できるオプションがあります。

データラベルを変更する

円グラフやドーナツグラフの中に表示されている数字の書式設定をここで行います。

【Googleデータポータル】円グラフ・ドーナツグラフの作り方(データラベルの設定)
データラベルの設定
データラベル設定オプション
  • フォント設定
    • 色、サイズ、フォント種類
  • データ項目
    • 割合・ラベル・値・なしのいずれか
  • テキストのコントラスト
    • 高・中・低・なしのいずれか

背景と枠線

背景と枠線の設定オプション
  • 背景:色、枠線の角丸半径、不透明度
  • 枠線:色、太さ、スタイル(実線、波線、点線、二重線)
  • 枠線に影をつける
【Googleデータポータル】円グラフ・ドーナツグラフの作り方(円グラフの背景設定)
背景の設定
【Googleデータポータル】円グラフ・ドーナツグラフの作り方(円グラフの枠線設定)
枠線の設定

凡例

凡例の設定オプション
  • フォント:色、サイズ、スタイル
  • 表示場所:なし、右揃え、下揃え、上揃え
  • 配置
    • 表示場所が右揃え:上揃え、中央、下揃え
    • 表示場所が下揃えか上揃え:左揃え、中央、右揃え
【Googleデータポータル】円グラフ・ドーナツグラフの作り方(円グラフの凡例設定)
凡例設定

こんな時は?(円グラフの応用)

綺麗にレイアウトする

レポートを綺麗に並べるにはコツがあります。Googleデータポータル のレイアウトとテーマの機能を把握しておくと、綺麗なデザイン性のあるグラフをかけるようになるかも。

ドーナツの真ん中に文字やスコアカードを入れる

【Googleデータポータル】円グラフ・ドーナツグラフの作り方(ドーナツグラフの中心にスコアカードを入れた例)
ドーナツグラフの中心にスコアカードを入れた例

Googleデータポータル のグラフは重ねあわせることができます。

指標をテキスト表示させるグラフタイプ「スコアカード」を円の中心におけばそれっぽくなりますね。

まとめ

データポータルを使った円グラフ(ドーナツグラフ)の作り方を記事投稿しました。設定項目が多いので困惑しそうですが、一つずつ動作を確かめることで理解が深まります。

参考 Udemyで見れる Google Data Portalに関する入門動画icon

超強力なオンラインマーケットプレイス「Udemy」

ITとソフトウェアの人気オンラインコース

Udemy(ユーデミー)の特徴

  • コロナ禍でもオンラインで手軽に学べる
  • 趣味にビジネスに豊富なジャンル
  • 動画は買い切り・繰り返し視聴可能
  • PCでもスマホでも見れる
  • コンテンツのクオリティが高い
\ 動画は買い切り!繰り返し視聴可能! /