Excelのピボットテーブルの挿入方法と基本的な画面操作を記事にします。
ピボットテーブルで使う操作インターフェースは、普段エクセルで使うものとはメニューが少し異なります。見慣れないボタン、聞きなれない用語などあるのでよく使うものに限定して紹介します。

ピボットテーブルを使うときだけに出現するリボンメニュー、フィールドリストについてはよく理解しておく必要があります。

使えると人生2割増よ(嘘
ピボットテーブルの挿入
用意しておくもの
- データが入った分析に適した表
- 表は明示的に「テーブル」にする(後述)
ピボットテーブルには、分析に適した表・適さない表があることを以前の記事で紹介しました。どんな形式のエクセルでもピボットテーブルの対象になりえることはありません。
「表は明示的にテーブルにする」というのは後ほど実例とともに説明します。
挿入方法
ピボットテーブルの挿入については、解説動画を用意しています。

時流に巻き込まれてようやく動画対応始めました(超絶不慣れw

▲ ピボットテーブルを挿入するには、表の中の任意場所からリボンメニューの「挿入」から「ピボットテーブル」、または「おすすめピボットテーブル」を選択します。

▲ 「おすすめピボットテーブル」というのは、読み込むデータの特性に応じて、エクセルが自動でピボットテーブルの候補を提案してくれます。
これは楽で便利なのですが、使い方に不慣れなうちは、定義が何も指定されていない左側の「ピボットテーブル」を選んで仕組みを理解しましょう。

▲ 「ピボットテーブル」のポップアップ画面では、分析するテーブル範囲の指定とピボットテーブルを読み込む場所を指定します。
分析するテーブル範囲の指定では、絶対参照でセル位置が指定されています。
絶対参照によるセル指定ということは表のデータが追加された場合、あるいは新たに列が増えたとしても読込んだピボットテーブルにデータが反映されることはなく、参照位置を変更する必要があります。
表の行や列が増えた場合にも、ピボットテーブルに反映させる場合には、絶対参照によるセル指定ではなく、テーブルで指定することを強くおすすめします。

▲ テーブル指定を行うためには、ピボットテーブルを挿入する前に「ホーム」タブで「テーブルとして書式設定」、あるいはCTRL+Tで指定します。
この操作で、表がテーブルであることをエクセルに伝えます。これで行や列が増えても自動的にテーブル範囲が拡張します。

▲ ピボットテーブルの操作に戻り、分析するテーブル範囲の指定で作ったばかりのテーブルを指定します。絶対参照ではなく、テーブル名指定ですのでテーブルの範囲変更にも追従します。
ピボットテーブルの読み込み先は、新規シートか既存シートを指定します。ここでは新規シートで読み込みます。
基本的な画面操作
ピボットテーブルとフィールドリスト
ピボットテーブルの表示領域、操作インターフェースとなるフィールドリストについては、解説動画を用意しています。

▲ 新規シートにピボットテーブルが挿入されると、左側がピボットテーブル、右側にフィールドリストが表示されます。

▲ ピボットテーブルの領域は、基本的に手動で書き込むことはできません。

▲ フィールドリストに表で使われているフィールドを入れ込んで、ピボットテーブルの表示情報を制御します。

フィールドリストは、ピボットテーブルのコックピットとなる操作画面です。初期表示では、上部にフィールド、下部にボックスが表示されています。フィールドリストは、画面右上の歯車から表示方法を変更できます。

- テーブルの左側にラベルを入れたい場合は行ボックスへフィールドを入れる
- テーブルの上部にラベルを入れたい場合は列ボックスへフィールドを入れる
- 値ボックスには分析したい数値フィールドを入れる
- テーブルにフィルターをかけたい場合はフィルターボックスにフィールドを入れる
▲ ボックスは4種類あり、フィールドを入れてピボットテーブルを構成します。

▲ 値ボックスには、数値以外のフィールドを入れることもできます。その場合、既定では行データのカウント・個数が表示されます。よくある使い方としては、ID情報などユニークキーのフィールドを入れて、テーブル内のレコード数の確認に使います。

フィールドリストは、右上部のバツ印を押すと非表示にできます。
再表示する場合には、ピボットテーブルの任意場所を選んだ状態で右クリックから「フィールドリストを表示する」を選びます。あるいは、リボンメニュー「ピボットテーブル分析」の「フィールドリスト」ボタンでも表示・非表示を切り替えることができます。
ピボットテーブルで使う二つのメニュータブ
ピボットテーブルを使うときだけに出現するリボンメニューにについて解説動画を用意しています。
ピボットテーブルを挿入すると、リボンメニューに二つのメニュータブが追加されます。メニュータブは、ピボットテーブル上のセルを選択状態にすると表示されます。ピボットテーブルの外のセルを選択した状態だとメニュータブは消えて表示されません。

「リボンメニューが表示されない、消えた、出てこない、出し方」などで調べている方がいそうね
ピボットテーブル分析
「ピボットテーブル分析」タブでは、機能面を制御します。
ひとつひとつのより細かい操作方法は、また別の記事にします。

▲ 左には、ピボットテーブルの名称を入れるボックスがあります。
一つのデータソースからたくさんのピボットテーブルを作ることは、おうおうにしてありえますので、複数のピボットテーブルを作る際には、名前定義が大事になります。

▲ その下には、ピボットテーブルのオプション設定ボタンがあります。たくさんの設定項目がありますが、よく使う設定は限られています。

▲ 右側に移り、アクティブなフィールドとグループでは、セルで選択状態のフィールドに対する設定を行います。

▲ その隣のスライサーは、視認性の高いボタンタイプのフィルターを挿入できます。また、タイムラインは横軸で時系列のフィルターをかけられるオプションです。

▲ 更新ボタンは、元のデータソースが変更された際にピボットテーブルに反映させることができます。ピボットテーブルを挿入する際に、テーブル指定しておくとここで正しく更新できます。

▲ クリアは、ピボットテーブルのリセット、選択やピボットテーブルの移動は、複数のピボットテーブルを取り扱う際によく使う操作です。
詳細は以下。

▲ 「フィールド・アイテム・セット」、「リレーションシップ」では、高度なピボットテーブルの制御を行います。

▲ ピボットグラフでは、ピボットテーブルの表示情報に連動する、動的なグラフを作ることができます。

▲ その隣のボタン三つは、ピボットテーブルのメニューや見出しの表示・非表示を切り替えます。
デザイン
「デザイン」タブでは、ピボットテーブルの見た目を制御します。

▲ 左から、ピボットテーブルの小計・総計の表示・非表示の切り替えが可能です。
レポートのレイアウトでは、テーブルの表示方法を、複数の選択肢から選ぶことができます。空白行では、まとまった行の後ろに、からの行を入れられます。

▲ 真ん中のスタイルオプションは、行見出し・列見出し、行列の模様を制御します。

▲ 右側のスタイルはピボットテーブルのデザイン設定に関するメニューです。プリセットされたものでも見た目のよいデザインが数多くあります。もちろん、一から自分で作ることも可能です。
まとめ
ピボットテーブルの挿入方法と基本的な画面操作について投稿しました。

機能自体は昔からあるものですけど、正しく使えている人はそんなにいないと思う。ピボットテーブルを覚えて自分の手足として使えれば、生産性は爆上げするはず。
※記事内動画のナレーションは、「CoeFont (https://coefont.cloud/)」を使っています。
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