Macのエクセルアプリでも「データ機能」周辺が徐々に強化されてきているようです。
今まで限定的なデータ更新や読込み(CSV等)は出来ていたのですが、パワークエリに関する機能は実装されていませんでした。MacでのExcel利用はおまけ扱いで、Windowsとの差別化として高度なデータ管理機能は実装する気がないとも諦めかけていました。
しかし、つい先日(2022年5月)、Excel公式ブログからMacプラットフォームでのパワークエリ機能に関するアップデートがアナウンスされました。
公式 Shape data with Power Query Editor in Excel for Mac
MacでもモダンExcelの世界が到来しつつあります。
近日中に使えるようになるMac版パワークエリ(PowerQuery)
現在は、ベータ版ということで正式リリースは先のようです。正式リリース前に利用するには、Office Insider Programに参加する必要があります。
Mac版エクセルでのパワークエリ機能を使うには、Windows同様に「データ」タブからアクセスします。
▲ Windowsでは「データの取得」でお馴染みの機能は、Macでは「データファイル指定(Power Query)」というボタンになっていました。
英語版だと、Windows/Mac双方で「Get Data」と共通になっていますので、ローカライズした人の好みによる違いでしょうか…
CSVファイルによる読込
▲ 「データファイル指定(Power Query)」をクリックした後は、読込むデータを指定します。
つい、先日まではExceブックとCSVしか表示されていませんでした。今回のアップデートにより以下のデータソース指定が可能となりました。
- Excelブック
- JSON
- XML
- テキスト/CSV
- Sharepoint Onlineリスト
- Odata
- 空のテーブル
- 空のクエリ
▲ 試しにCSVファイルを選んで「データの取り出し」で読込みます。ファイルを指定したら「次へ」を押します。
▲ ファイルデータのプレビューを確認し、必要であれば文字コードや区切り記号を変更します。その後は、「次へ」あるいは「読込む」を指定することになりますが、前者がパワークエリ・エディターの起動、後者はシートにデータを直接読み込みます。
▲ 「次へ」でパワークエリ・エディターを起動しました。 ボタンの名称や配置など細かい違いはあれど、概ねWindows版と同じようなインターフェースになります。
以下は、「ホーム」タブ(画像クリックで拡大)。
以下は、「変換」タブ(画像クリックで拡大)。
以下は、「列を追加します」タブ(画像クリックで拡大)。
以下は、「表示」タブ(画像クリックで拡大)。
以下は、「ヘルプ」タブ(画像クリックで拡大)。
▲ パワークエリ・エディターを閉じた場合は、後から「Power Queryエディターの起動」からクエリエディターを起動することができます。
空のクエリ
存在するデータたけではなく、「空のクエリ」があるのでコマンド操作で読込むデータを生成してみます。
以前、「空のクエリから自動更新される日付テーブルを作る方法」といった記事を投稿しており、これをやってみます。
▲ 大丈夫ですね、同じように使えました。数式バーに「=(イコール)」を入れる必要はありませんでした。
データモデル機能はない
エクセルだとさらに、作成したクエリからデータモデルを作る機能があるわけですが、現状のMac版エクセルではそこまでの機能はありませんでした。今後、機能拡充されることを期待したいところです。
まとめ
MacのExcelアプリでパワークエリ機能が強化された、というお話でした。
パワークエリは、データ前準備において実に強力なツールです。
Windowsの後追いになるので、どうしても機能追従が遅れるものの、パワークエリがMacでも扱えると助かりますね。対応するデータソースがまだまだ限定的なので、そこも追従してもらえることを祈ります。
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