Tableauで円グラフ(パイチャート)を作る。大きさ、ラベル自由自在。

Tableauで円グラフ(パイチャート)を作る。大きさ、ラベル自由自在。 データ可視化

Tableau Dektopで作る円グラフ(パイチャート)は基本操作の一つですね。私もよく仕事で使います。ディメンションの要素がさほど多くない、あるいは割合が大きいデータを少し強調したい時などに使います。

円グラフ自体は簡単に作れるのですが、Tableauを久しぶりに操作すると細かい制御を忘れてしまったりします。あと、ツール使っている人からはラベルが思うようなところに行かない…円グラフの大きさが思うようにならないと言った声を聞きます。

アシアナ
アシアナ

パイチャートは悪用ダメよ。

アレコレメモ
アレコレメモ

アシアナ航空売却か…

アシアナ
アシアナ

ヾ(`Д´*)ノ

今回の投稿で円グラフの作り方とちょっとしたTipsを投稿します。

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円グラフ(パイチャート)

Tableauが円グラフを推奨していない件

セミナーや講習などで耳にしますが、Tableauは円グラフの利用をあまり推奨していないそうです。

というかこれは統計学者一般に言えることのようで、円グラフの情報伝達能力や人間の割合認識能力が影響しているようです。

統計学者は、円グラフを情報伝達能力が低いとする傾向がある。円グラフはビジネスや報道ではよく使われるが、科学分野ではあまり使われない。理由の1つは、棒グラフなどに比べて個々の領域の大きさを比較するのが難しいためである。

~(中略)~

ベル研究所の研究によると、人間による角度の比較は長さの比較ほど正確ではない。このことは右の図で示すことができる。3つの円グラフとその下にそれぞれ同じデータから描画した棒グラフがある。円グラフでは各領域の大小比較が困難だが、棒グラフでは容易に大小比較できる[8]。しかし、目的が合計(円全体)と各領域(扇形)の比較で、各領域が全体の25%か50%なら、円グラフの方がわかりやすい。

Wikipedia「円グラフ」

テレビ報道でよく悪用される

科学分野では積極利用されない円グラフですが、書籍・雑誌、報道ではよく見ますよね。最近、不思議な円グラフを時おり見かけることはないでしょうか。

伝えたいことが先にあってそこに合わせて円グラフを作っているような気がします。

印象操作とも取りかねないので、視聴者としてはテレビで円グラフを見る場合は数字と実際の割合が合致しているか気をつける必要があります。

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Tableau:円グラフの作り方

話が外れてしまったので本題に戻します。

これ以降、10秒〜30秒程度のGIFアニメーションを使う場面があります。アニメーションは繰り返し再生されます。

円グラフの構成要素

円グラフを作る場合、一般的な円グラフを1つ作るくらいであれば棒グラフのようにシェルフの「行」「列」は使う必要がありません(ドーナツ状に重ねる場合は関数入れたりしますが)。

Tableau Desktop(Public)のシェルフ
Tableau Desktop(Public)のシェルフ

円グラフはマークの3つの要素で構成されます。

マークタイプ 円グラフ
ディメンション
角度 メジャー
Tableau円グラフで使うマークの要素
Tableau円グラフで使うマークの要素

マークタイプ(グラフのタイプ)を円グラフにして、後はディメンション1つを「色」へ、メジャー1つを「角度」へ入れると円グラフが出来上がります。

基本は表示形式→円グラフ

Tableauの表示形式はディメンションとメジャーの数を教えてくれる
Tableauの表示形式はディメンションとメジャーの数を教えてくれる

ディメンション、メジャーをマークカードのどこにいれるんだっけ?となってしまったらTableauでカンタンにグラフが作れる「表示形式」を使えばOKです。

「表示形式」の円グラフをマウスオーバーすると必要なディメンション、メジャーの個数を教えてくれます。

円グラフの場合、次を試してください。

  • 1個以上のディメンション
  • 1個、または2個のメジャー

と言っても、よほどの要件でなければディメンションとメジャー1つずつでOKです。

Tableau表示形式を使った円グラフ作り方
Tableau表示形式を使った円グラフ作り方

割合をラベルでテキスト表示する

「表示形式」でディメンション、メジャー1つずつ選んで円グラフを作ると形は出来上がりますが、ラベル表示がありません。ラベルは自分で表示します。

  • 円グラフを作るときに選んだメジャーをマークカードの「ラベル」に入れます。
  • 出来たラベルの右端「▼」→簡易表計算→「合計に対する割合」を選びます。

▲ 角度の「数量」からラベルへコピーしていますが、CTRL押しながらやってます(Macの場合はCmd押しながら)

割合が大きいほうから降順で並び替え(上位順)

最初、円グラフを作るとデータが順不同のように見えます。厳密には、「データソース順の昇順」という並びになっていますが、データの大きいものから時計回りのソートだと理解しやすいですよね。

今回の例では、ディメンションを「カテゴリ」、メジャーを「レコード数」で円グラフを作りました。並び替えはレコード数の降順だとデータの大きいものから時計回りの並びになります。

Tableau円グラフの内訳を並び替え

▲ ディメンションにした項目の「並び替え」を選択します。

Tableau円グラフの内訳を並び替え
  • 並び替え:フィールド
  • 並び替え順序:降順
  • フィールド名:レコード数
  • 集計:合計

フィールド名は、メジャーにした項目を選んでください。

Tableau円グラフの内訳を並び替え

▲ データの大きいものから時計回りにソートされました。

ラベルを見やすくする

次のナレッジに記載されています。

円グラフのマークカード→サイズで調整

Tableau円グラフをマークのサイズで大きさ変更

▲ 最初、文字が重なっていましたがサイズ変更でラベル位置が外側に行きました。

円グラフのマークカード→色で透明度で調整

Tableau円グラフの透明度を下げる

▲ ラベルの色よりグラフ色を弱めています。

意外やラベルが動かせる

地味に最近気づきました。

Tableau円グラフのラベル配置を手動で変更する

▲ ラベル部分をドラッグして一定範囲であればずらせます。ダッシュボードにした時も反映されていました。

円グラフのサイズを変更する

円グラフのサイズが思い通りにならない方多いようでよく聞かれます。

ショートカットでサイズを変更する

円グラフを作ったときの大きさがやたら小さいので編集しづらいから大きくしたい…という方はショートカットで解決します。大きさを変更するショートカットは6つあります。

以下、わかりやすいようにセル背景も編みかけします。

操作 ショートカット(Win) ショートカット(Mac)
セルサイズを小さくする(縮小) Ctrl+B Cmd+B
セルサイズを大きくする(拡大) Ctrl+Shift+B Cmd+Shift+B
行の幅を狭くする Ctrl+左矢印 Cmd+Control+左矢印
行の幅を広くする Ctrl+右矢印 Cmd+Control+右矢印
列の高さを小さくする Ctrl+下矢印 Cmd+Control+下矢印
列の高さを大きくする Ctrl+上矢印 Cmd+Control+上矢印
Tableau円グラフをショートカットで拡大

▲ 大きくするのは「Ctrl+Shift+B(Mac: Cmd+Shift+B)」
小さくするのは「Ctrl+B(Mac: Cmd+B)」

Tableau円グラフをショートカットで幅を拡大

▲ 幅を大きくするのは「Ctrl+右矢印(Mac:Cmd+Control+右矢印)」
小さくするのは「Ctrl+左矢印(Mac:Cmd+Control+左矢印)」

Tableau円グラフをショートカットで高さを拡大

▲ 高さを大きくするのは「Ctrl+上矢印(Mac:Cmd+Control+上矢印)」
小さくするのは「Ctrl+下矢印(Mac:Cmd+Control+下矢印)」

マークカードのサイズで大きさを変更する

ダッシュボードのシート側で円グラフのサイズを固定にしている場合は、ショートカットのサイズ変更だけでは不十分な場合があります。グラフとセル幅が一定以上小さくなると変わらなくなるようです。

以下は、垂直方向・水平方向を使って縦横のシートの大きさを均等配置しています。また、各グラフは自動調整→「ビュー全体」に設定しています。この場合、ショートカットによるサイズ変更は影響しませんでした。

そもそもこんな格子状にどうやって並べるの?って方はこの記事を下まできちんと読んでから、Tableauダッシュボードで作るグリッドデザインの記事を読んでね♪

Tableau円グラフのダッシュボードグリド

そういう場合は、マークカードのサイズで大きさを変更できます。わかりやすいように背景に網掛けします。

Tableau円グラフをマークのサイズで変更する
Tableau円グラフをマークのサイズで変更する

▲ セル内で円グラフが大きくなりました。特に左右の境界線の幅が狭くなっています。

Tableau:円グラフの応用

円グラフを重ねる

二重軸を使うと2つの円グラフを重ねることが可能です。ドーナツチャートを作る場合はこの要領で行います。

Tipsあればここに付け足していきます ^^

まとめ

円グラフやドーナツチャートを作ることよりも大きさ・枠線・ラベルの制御に気を使います。ということで今回アレコレメモしてみました。

世間では良くない使われ方をする円グラフ。BIツールを使う方は適材適所に使っていきましょう。

おしまい。

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