Tableauの学習方法について記事投稿します。
Tableauはドラッグ&ドロップで簡単にグラフが描画できます。データさえ読み込んでしまえば、なんとなくディメンションとメジャーを選んで行列シェルフに放り込めばグラフができます。
ただ、BIツールとしての基礎的な概念の理解をおろそかにしているとなかなか踏み込んだ使い方まで発展しません。Tableauのグラフ描画で使う機能は全て理解し、Tableau Publicなどで公開されているVizを模写することが上達への近道です。
Tableau関連の学習としては、公式マニュアルやチュートリアルビデオ、あの高額な公式トレーニング、外部で行われている各種セミナーやハンズオン講座が一般的です。
わざわざ遠出してセミナーや講座参加って大変です。今は、オンラインでスキルを身につけられる環境です。クーラーの効いた室内で移動時間を使わずにTableauを身につけるのがオススメです。
世間はデータアナリティクスに注目している
データアナリティクスやTableauがGoogle上でどの程度検索されているかのグラフです。5年ほどの集計になりますが、いずれもすごい勢いで伸びています。
時代はクラウド。インターネットに多くのビックデータが存在します。企業ではクラウドサービスの利用、オンプレミスでのサービス構築を行えばそこにもデータが存在します。
2018年は副業元年、2019年は副業ビッグバンと言われている年です。データサイエンティスト関連のニーズは非常に高まっており、Tableauはこれから身につけるスキルとして魅力的です。
Tableauが難しいと感じる理由
Tableauに「本日のViz」ってやつありますよね。あんなの一体どうやったら…って私も使い始めの頃は思っていました。Tableauは概念を抑えて、ツールの機能や細かいクセを理解することにより、美しいVizを作れる基礎が出来上がります(そこからはセンス)
ディメンションとメジャーを理解していない
ディメンションとメジャーは、もっとも重要な概念です。
というかこれを知らないとドラッグ&ドロップしてグラフを作った後になんの設定もできないと思います。ディメンション(非数値フィールド)でメジャー(数値フィールド)の見方を変更することでグラフ描画に影響があることを理解する必要があります。
頭の中で操作と表のイメージが連動していない
元のデータソースは1つなのですが、グラフのディメンション、メジャーの数やフィルター操作でその時々でグラフの粒度が変わります。これを発展的に捉えたのがTableauでいうところの詳細レベル表現(LOD: Level Of Details)ですね。
Vizの操作とグラフの粒度、これを頭の中でイメージできないと表面的にしかツールを使えません。
型の概念がわかっていない
データの扱いにお作法あり。データにはどんなデータが格納されているか、とTableauに伝える必要があります。型の存在に気付いていない、理解できていないと思うような出力になりません。
計算フィールド、集約、連続・不連続が苦手
いずれもTableauを使いこなす上で必須の概念です。これを理解していないということは、小学生で割り算ができていないことと同じくらいの意味合いがあります。
エクセルが使いこなせない人は関数が苦手。それだと記帳操作以上のことできないですよね。Tableauも同じで関数や多少の制御構文を使った計算フィールドを使いこなすことでグラフ表現の引き出しが増えます。
集約とは、指標を合計、平均、最大値といった方法でまとめあげる手段。表のイメージが出来ていないとどういうふうに集約されるかがわからず結果として「合計」しか使っていない…ということになりかねない。
連続・不連続は時間の区切りの概念で表の見せ方に関わる箇所です。
ワークシートとダッシュボードの使い分けができない
Tableauは、シートで1要素を表現し、ダッシュボードで複数の要素を目的に沿った形で表現します。単一のシートだけで多くは表現しようとすべきではないです。
Tableauを学習する方法
オンラインマニュアル
まずは公式のオンラインマニュアル(ヘルプ)。基本的にマニュアルやチュートリアルをうまく使いこなすことができれば、書籍購入や外出してのトレーニング、ハンズオン講座への参加は不要です。
ただ、そこはマニュアル。感じる字面感。
利用者に使いこなしてもらおうという熱意が文章に出ていない。「とりあえず書いておけ」的な情報の羅列。慣れてくると逆引き的にマニュアルは使いますが、初期の段階でマニュアルだけで理解するのはなかなか難しいです。
チュートリアルビデオ
Tableauの基本的な使い方は動画になっています。聞いたことがあるひともいるでしょう。閲覧にはユーザー登録が必要です。
登録すると…
の人
Tableau にご興味がお有りですね。当社にぜひ支援させてください。
ということもあります(まぁ、商売ですしね。
公式ハンズオン
Tableau社では利用者の裾やを広げるために、定期的にハンズオンでの体験会を行なっています。そもそもTableauで何ができるの?ってレベルの人は参加してみても良いと思います。
体験会は体験会です。ツールの雰囲気がわかるだけですのであしからず(参加経験あり)
公式トレーニング
Tableau社ではハンズオンとは別に、しっかりとしたトレーニングの提供サービスを行なっています。費用に問題がなければ、もっとも確実にTableauが身につけられます。講師もプロなので安心です。
あとはお金の問題です。値段は素敵な額面です。
こんなに学習コストをかけるのであれば、ライセンスを追加するわ
各種セミナー・勉強会
リセーラーとして登録している企業が中心となって、オリジナルのセミナーや講座、勉強会を実施しています。きちんと身につけることを目的とするなら有償サービスが良いです。
探せば、Tableau公式よりも安いトレーニングが見つかります。内容によって2, 3日程度の勉強会でしょうか。私は外部トレーニングで基礎を身につけました。
しかし、講座のための講師という感じで教科書以上に知見を感じませんでした。後述する動画トレーニングの方が質が高く、応用性を身につけられる印象です。
なお、ベンダーで無償でハンズオンをやっているケースがあります。あれはTableauに興味ある企業との接点づくり、つまり「釣り」です。その後の商談への発展を期待されています。
市販の本・書籍
数は多くはありませんが、Tableau関連の書籍があります。少し広げてデータビジュアライズに関するものも少しずつ増えています。本記事の下部にリンクを掲載しています。
オンライン学習サイト
この記事投稿時点で、Udemyという米国初の学習サイトでTableau関連の講座があります。日本語のものも数本ですが、登録されています。
有名なWeb担当者フォーラム(https://webtan.impress.co.jp/)でも度々寄稿されているTableauやGoogle Analyticsの権威者「木田 和廣さん」の動画を閲覧することができます。あとは、NTTデータなど一流企業の動画も配信されていて質の高い動画がやはり閲覧できます。
あまり聞きなれない企業が行なっている勉強会やセミナーよりはこういった質の高い動画の方が理解度が早まります(いずれのケースも体験済み)。
コスパ最強!UdemyのTableau入門講座
最後にUdemyを紹介します。結論を言うとこれを知っていたら外出してトレーニングを受けようなんて思いませんでした。
- 講座の内容が充実している割に値段が安い
- セールで対象講座であればなんと9割引き
- パソコン、タブレット、スマホどれでもみれるデバイスフリー
- 動画は買い切り、期限なく繰り返し視聴可能
- チャプターが細かく分かれており、忘れたところだけ見直すことができる
- チャプターの再生スピード、画質をコントロール可能
- 領収書の発行が可能(会社の経費で落とせる)
ここからは、オススメのTableau動画をご紹介します。
『ゼロからのTableau入門』
Tableauに触れるのなら最初に受けておきたいUdemy講座。
9章、11時間超の充実の内容で初心者から資格を検討している方幅広く勧められる内容です。講師はセミナーでもおなじみ、Google Analyticsの権威である「木田和廣氏」。
Tableau社主催セミナーに登壇するほどの権威が自ら教えてくれます。豊富な経験と知見から高い学習効果が得られます。
『ゼロからのTableau Prep入門』
絶賛、情報少な目のTableau Prep関連の動画です。この記事投稿時点ではUdemy唯一の日本語動画です。講師はやはり「木田和廣氏」で、先端テクノロジーをわかりやすく説明してくれます。
私はこの講座を購入済みです。Prepはもう普通に使えるようになっていますが、後半の応用的な使い方を見返すことがあります。
Tableau Prepを専門的に取り扱う書籍はこの記事投稿時点ではまだありません。触り程度に触れる書籍は出てきていますが、この動画ほど詳しく解説されたコンテンツはありません。Tableau Prep導入を検討しているのであれば、閲覧必須コンテンツと言えます。
Tableau(タブロー)データ集計・視覚化・分析 応用編
参考 Tableauで実践!ビジネスユーザのためのデータ集計・視覚化・分析
Tableau応用編で初学者ではない、すでに一定のレベルでTableauを触っている人向けです。
基礎編、応用編と動画が分かれています。Tableauを一定以上触れていて、やや難しいLODやデータブレンドを効果的に使うコツを知りたい、そんな人向けです。SIerとしては業界で誰もが知っているNTTデータから出されているTableau動画です。
両方購入するのであれば木田さんの動画の方がお得感があります(セール対象になることが多い)。
Maven Analyticsシリーズ / Dustin Cabral
最後に、英語で動画学習が可能な方向け。Tableauは米国のツールですので、Udemyでも米国のコンテンツのほうが日本のそれに比べてクオリティが高いです。
参考 「Maven Analytics」シリーズのTableau動画
▲ 私もお気に入りの「Maven Analytics」シリーズのTableau動画。講師は、Tableau User Groupに所属の方で講演機会も多いダスティンさん。英語も聞き取りやすいです。
「Maven Analytics」は、モダンExcel、PowerBI、Tableauなどのデータ分析・可視化関連でクオリティの高いコンテンツを提供しています。一時期、こちらの動画をかなり買い漁りました。
まとめ
そう、領収書発行できるので会社の経費で落とせるんですよ。
ユーデミーはのぞいてみるとたくさんのコンテンツがあります。趣味にビジネスにみたい動画がたくさんあります。最近はカメラの動画を購入したのでフライトに搭乗の際にスマホでみる予定です。