ワードプレスでサーバー環境とは別のところに静的HTMLを出力したいと思い、「Simply Static」プラグインを試してみました。
ここ1年くらいワードプレスを使うようになり、優れた表現力が心地よいです。職場ではまぁ、マイクロソフトのパワーポイントやらワードで仕事をするわけですが、条件によってはHTMLのほうが読みやすいし、文書を作るのも効率的です。
社内用途で作るドキュメントならHTMLにしてもいいかな。自分のPCに入れたローカル環境のワードプレスからHTMLのみを静的出力したい。そんなことが動機。
ということで、「Simply Static」を使ってみました。
Udemy(ユーデミー)の特徴
- コロナ禍でもオンラインで手軽に学べる
- 趣味にビジネスに豊富なジャンル
- 動画は買い切り・繰り返し視聴可能
- PCでもスマホでも見れる
- コンテンツのクオリティが高い
静的HTMLを出力する「Simply Static」プラグイン
通常、ワードプレスはページにアクセスするたびに、データベースからコンテンツを取得してPHPコードが実行される動的サイトです。したがって、本来であればワードプレスとMySQLがインストールされたサーバー環境が必要です。
しかし、「Simply Static」プラグインがあれば、ワードプレスとは別の場所にHTMLファイルだけを静的出力してDB不要でブラウザからHTMLを参照することができます。PHPでコードを再生成する必要もないので当然アクセススピードも高まります。
今回、ローカルPCにワードプレスをインストール、HTMLファイルだけを社内イントラのウェブサーバーに放り込みたかったので私の要件を満たしてくれました。
プラグイン概要
「Simply Static」を使うと簡単に静的サイトを構築することができます。
プラグインがワードプレス内をクロールして、スタイルシートやJavaScriptといった関連ファイルを含んだ形でサイトの静的コピーを生成します。出力されたファイルは一つのZipファイルとなります。あとはそれを展開して別のWebサーバーやオフラインで使うことが出来ます。
データベースを使う必要がないので、安全性が高まるし、速度も速い、ワードプレスで構築していることを隠蔽することもできますね(ソース見れば勘の良い人はわかるかもだけど)。
プラグイン名称 | Simply Static |
---|---|
作者 | Code of Conduct LLC |
最終更新 | 本記事投稿時点で1年前 |
有効インストール数 | 10,000+ |
WordPress バージョン | 4.0 またはそれ以上 |
評価 | 5.0 |
この記事を投稿する時点では、更新が滞っていました。が、機能がシンプルなのであまり改良する必要がない?かも。
WordPressバージョン:5.1.1 PHPバージョン:5.6.40
▲ 上記の環境で動作は確認できました。
「Simply Static」プラグインのインストール
インストールは簡単です。

ワードプレスの管理画面より「Simply Static」を検索して入れて有効化するだけです。

左サイドバーに「Simply Static」のメニューが出来上がります。操作する機能は3つだけ。
- 生成
- 設定
- 診断
職場だとプロキシがある都合、Wordpress.orgのサイトからZipファイルをダウンロードしてインストールしました。その場合だとGUIは英語になるようです。ワードプレスの管理画面からインストールすることができればGUIは日本語になりました。
「Simply Static」プラグインの使い方
基本的にはやることは「設定」⇒「生成」の操作だけです。うまくいかない場合は診断機能を使って調べることになるでしょう。
- 手順1静的ファイルの出力設定を行う
Webページ内のURLの記述方法を定義(絶対/相対/ローカル)、ファイル形式を指定します。
- 手順2静的ファイルを生成する
「生成」とボタン押すだけ。
- 手順3エラーが出たら診断機能で調べる
これは必要に応じて。
静的ファイルの出力設定を行う
設定項目は少なくシンプルです。基本的には一般設定からURLの扱いを指定するだけで後はオプション的なものだと思います。
設定項目 | 内容 |
---|---|
一般 |
|
インクルード/エクスクルード | 生成する静的ファイルに含みたいファイル、含みたくないファイルがある場合に設定します。 |
上級者向け | 一次ファイルの扱い、Basic認証をつけたい場合に使います。 |
リセット | 「Simply Static」プラグインの設定をリセットします。 |
一般設定(必要最低限の設定)

「設定」→「一般」で「リンク先URL」を設定します。出力されたHTMLには数々の内部リンクが含まれますが、そのURLを以下3つのいずれかで指定するかを決めます。
出力はZipアーカイブのままで良いでしょう。
絶対URL | WP内の全てのURLを設定した通りの絶対URLに変換する。 |
---|---|
相対URL | WP内の全てのURLを任意のドメインで動作する相対URLに変換する(デフォルト)。 |
オフライン用途 | WP内の全てのURLをWebサーバーがない環境でも動作するように変換する。 |
オプション設定
ここからはオプション設定です。

▲ 出力対象のワードプレスに含まれていないURL、ファイル、ディレクトリを含める設定(インクルード)が使えます。また、逆にURLが含まれている場合に外す設定(エクスクルード)もできます。

▲ 一時ファイルの格納先や、ワードプレスにBasic認証をしている場合は認証情報を指定します。
静的ファイルを生成する
ワードプレスのサイドバーより「生成」メニューを選びます。
「生成」ボタンを押すと処理が始まります。処理時間はサイトの規模に応じて変動するようです。このブログは現時点で20記事程度(ファイル数3,000ほど)でした10分程度に見えたけど…

結構すぐ終わりそうに見えたんだけど、直前になるとファイル数が増加していった… 1時間くらいはかかったか…

処理の途中で「キャンセル」することも可能です。
最後に
機能的に難しいところはなく、対象のワードプレスを指定して「出力」だけです。容量が多いフォルダはエクスクルード設定で外した方がいいかもしれないです。使う人はなかなか絞られそうですが、助かるプラグインでした。
Udemy(ユーデミー)の特徴
- コロナ禍でもオンラインで手軽に学べる
- 趣味にビジネスに豊富なジャンル
- 動画は買い切り・繰り返し視聴可能
- PCでもスマホでも見れる
- コンテンツのクオリティが高い
別のWebサーバーにアップロードするということであれば、絶対URLまたは相対URLになるでしょう。Webサーバーのアドレスが変わった時のことを考えるとデフォルト設定である相対URLが良さそうです。
オフラインでエクスプローラーやファイルサーバー上で見るのであればオフライン用途が向いています。